【第7回】ベトナムのペットホテル事情~預ける際のチェックポイント~

2016年01月18日公開

海外に住んでいると日本へ一時帰国する際や旅行、出張等でペットをペットホテルに預ける機会が多くなります。旅行や一時帰国ともなれば1週間以上、長ければ1か月なんてこともありますよね。

そこで今回は、 グルーミングサロン テンテン より、 ベトナムのペットホテル事情について紹介します。
 

ベトナムのペットホテルはどんなところ?

ベトナム(ホーチミン)にも、ペットショップや動物病院でペットホテルサービスを提供しているところがいくつかあります。

ペットをゲージの中に入れて預かるわけですが、大抵の所では、床面が網状になっていて、排泄すると排泄物がそのまま下に落ちていくタイプのゲージを使用しています。

ペットは滞在中、ゲージの中に入れられっぱなしで、掃除もあまりされていないところが多いです。また、食事もペットホテルで用意したものが与えられて、中にはドッグフードやキャットフードなどのペット専用の食事ではない場合もあるようです。

さらに、 狂犬病ワクチンや混合ワクチンが接種されていないペットと一緒にされてしまう というリスクもあります。ノミ、ダニに関しても認識が薄いので、「ペットホテルに預けてダニがついてきた」「皮膚病になった」といった話もよく聞きます。

そこで、ペットを預ける前に下見をして、次の項目を事前にチェックしておきましょう。

<ペットホテルのチェックポイント>
1.預ける部屋、ゲージはどのようなものか
2.ドッグフード等の持ち込みに対する反応は
3.普段の食事、回数や量等について質問してくれるか
4.預かり中に体調が悪くなった場合の対応は
5.ペットに対する接し方は
 

1. 預ける部屋、ゲージはどのようなものか

臭いが気にならないか、衛生的か、換気がされているか、エアコンは付いているかなどをチェックします。

木製のゲージは見た目はいいですが、オシッコなどが染み込むので不衛生です。屋根のないタイプはよじ登って飛び出ることができてしまうので、脱走や転落という事故に繋がる可能性があります。

また、「部屋やゲージが見たい」という申し出を断るペットホテルは、飼い主に見せられるような預かり環境ではないということになります。

2. ドッグフード等の持ち込みに対する反応は

フードやベッド、オモチャなどをペットと一緒に持ち込んでもらうことは、一般的に何の問題もありませんが、それを拒むということは「面倒くさい」「手間がかかる」と思っている可能性が高く、交渉して持ち込めたとしても、紛失したり破損したりする可能性が高いでしょう。

3. 普段の食事、回数や量等について質問してくれるか

普段の食事内容や回数、量を質問してこないということは、食事を適当に与え、食べているかいないかも管理しない可能性が高いです。

4.預かり中に体調が悪くなった場合の対応は

預かり中に万が一体調が悪くなった場合、どのような対応をしてくれるかも事前に確認しておきましょう。体調を崩した時、事前に連絡や相談も無く、勝手に投薬や治療が行われ、お迎え時に詳しい治療内容もわからぬまま「高額請求された」なんて話もあります。

5. ペットに対する接し方は

そして、これが一番重要なポイントです。滞在中に大事に預かってくれそうかどうかは、「ペットに声を掛けてくれるか」「抱っこしてくれるか」など、ペットに対する接し方を見れば感じますよね。
 

ペットになるべくストレスを感じさせないために

飼い主と離れ、いつもとは違う環境に置かれたら、ペットも精神的にストレスを感じます。ストレスに弱いペットであれば何日も食事を採らず、排泄さえも我慢してしまうことも。体力が落ちると抵抗力も落ち、感染症などの病気にもかかり易くなってしまいます。

グルーミングサロン テンテン では、できるだけペットのストレスを軽減できるように努めています。ゲージは水洗いのできるステンレス製で、床面にはカーペットとオシッコシーツを敷き、体を痛めることもなく排泄もできるようになっています。各ゲージにはベッドも備え付けています。

ペットの食事は、普段から食べ慣れているドッグフードや缶詰、手作り食などを一緒に持参してもらいます。食べ慣れない食事を与えると、食べない場合やお腹を壊す心配があるからです。普段通りの食事と回数、量を与え、排泄の有無も管理しています。

もちろんお気に入りのベッドやオモチャの持ち込みも可能です。

万が一体調が悪くなった場合は、飼い主に連絡して状況を説明し、必要であれば併設の 佐々木動物病院 ですぐに診察することができます。

当店のペットホテルでお預かりするワンちゃんの殆どが、普段からグルーミングや室内ドッグランを利用しているため、ペットにとって「知っている人、知っている環境」となっており、ストレスを感じていない様子です。

そして滞在中は、ゲージに入りっぱなしではなく、一頭ずつ順番にフリースペースで遊んでいるので、こんなにのびのびと楽しそう。


 

「ペットも一緒に連れて行く」という選択をする場合は・・・

ペットホテルに預けるという選択肢がある一方で、一時帰国の際に 「ペットホテルに預けないで一緒に連れて行く」 という選択もあるでしょう。その場合には、事前にいくつかの手続きをする必要があります。条件によっては、 半年以上前から準備を始めなければならない 場合もあります。

詳しい内容は次回、 佐々木動物病院 の獣医師より説明しますので、参考にして下さい。

佐々木動物病院・Grooming Salon Ten Ten

ホーチミン市7区にある佐々木動物病院の獣医師とグルーミングサロンTen Tenスタッフが共同で執筆するコラム。

同じ建物内に、1階は「佐々木動物病院」、2階は「グルーミングサロンTen Ten」があり、ペットの総合サービスを受けられる。

本コラムでは、ベトナムでのペット事情についてご案内していく。

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