豚が如く

【3部作】最後の聖戦 ハンバーガータワー崩せ~前編~

2015年09月22日公開

こんにちは。 ホーチミンの淀川長治 こと佐井です。
「それでは皆様、さよなら、さよなら、さよなら」というわけで、残念なお知らせがあります。

本コラムの編集担当であり、様々なチャレンジに一緒に挑戦してきた、 デブ兄弟こと巨神兵ウーが、何と日本に本帰国することになってしまいました。
いわゆる仕事の都合というやつです。


デブ兄弟こと巨神兵ウー、なぜにこの顔。

思い返せばこのコラムも、ウーと二人で特盛りフォーに挑戦しようという話になり、それならコラムにしてしまえ!と始まったのでした。


なつかしの特盛りフォー完食

佐井が華々しくKO負けする隣で、初回から特盛りフォーを完食してくれたウーのお陰で、コラムの扉が開いたと言っても過言ではありません。
ホーチミンデブ界にとっても、極めて残念な損失です。

駐在生活というのは別れの多い生活でもあります。
ベトナムで友達になった駐在員の多くは、いつか日本に帰っていくので、たくさんの別れを経験することになります。
なんだか、長生きしたおじいちゃんみたいな愚痴ですが、やはり毎回別れは辛いです。

そんなわけで、とにかくこのコラムで ウーの卒業記念にふさわしい企画を と情報収集していたところ、友人のイケメン諜報員Wさんから、メールでタレコミがありました。


陰で暗躍する諜報員Wさん(目線入り人物)

諜報員Wさん:「ウーさんの卒業チャレンジ、これ行って来てよ!!」

というメッセージとともに、この写真が・・・。


WINとFAILと顔写真

情報少なっ!!

この画像からわかったことは

①ハンバーガーらしい
②しかもタワーらしい
③まだ1人しか成功していない
④欧米のムキムキマッチョな猛者も失敗している
⑤とは言え、見かけ的には食えそう

そして、もう1枚送られてきたこの写真から、現場はレライ通り にある CHUCK’S BUGERS であることが判明。


CHUCK’S BUGERS

佐井:「で、どういう挑戦なんですか?」
諜報員Wさん:「それが良くわからないんで、写真だけ撮ってきました!!  あ、でもハンバーガーは ジュンジュワ~ で美味しかったです」

ホリ○ンか!!
完全に情報不足だ。

しょうがない、詳しい情報をゲットするために、奥さんと一緒に直接このお店に出向くことにしました。

とある土曜日のランチタイム、 CHUCK’S BUGERS でまずはハンバーガーを食べてみたのですが、確かに ジュンジュワ~ でメチャメチャ美味しい!!
ホーチミンで食べたハンバーガーではナンバーワンだと思います。


佐井がホーチミンでナンバーワンと認定するハンバーガー

そして、早速店の受付のオネーちゃんに聞き込み開始!
ちなみに、ベトナム語に自信の無い佐井は、もっぱら奥さんに頼りっきりです。


やけに日本的なものとオネーちゃん

奥さん:「この写真のメニューはなんですか?」
オネーちゃん:「これはチャレンジメニューです、ハンバーガーに パテが15枚 入ってます」
奥さん:「どうすれば成功ですか?」
オネーちゃん:「 45分以内 に食べてください」
奥さん:「成功したらどうなりますか?」
オネーちゃん:「 無料 になります。あと トロフィー もらえます」
佐井(心の声):「トロフィー、絶対いらんやろ・・・。」
奥さん:「失敗したらどうなりますか?」
オネーちゃん:「 140万VND 払ってください」

なんと、140万VNDて、 約7500円 も!!
マジで、罰金の額が尋常じゃなく高いではないか・・・。

奥さん:「パテ15枚の重さはどれくらい?」
オネーちゃん:「う~~ん、どれくらいだろう・・・・・。 500g くらいです!!」

500g !! 前回ソーセージを1.5kgだったことを考えると、全然楽勝じゃないか。

卒業企画として、ウーに花をもたせるにはうってつけだ!!
ということで、「来週木曜日の夜に2人で挑戦するから!」 と予約を入れて帰宅!!
良い情報収集ができたぞと思ったのですが、これが後々大きな問題になることをこの時点では知らない佐井でした・・・。

 
そして、やってきました、決戦の木曜日。

♪近づいてく、近づいてく、決戦の木曜日♪


ふたたび「 CHUCK’S BUGERS

鼻歌を歌いながら、バイクで再度 CHUCK’S BUGERS へ。
しかし、ここで早速トラブルが。

店員:「店長が、パスター店にいるから、そっちでやることになった!」

えっ、予約したのにマジで?
電話番号も教えてあるんだし、電話で先に言えよ!!

佐井:「パスター店ってどこなのよ?」
店員:「バイクで先導するからついてこい!!」

店員の先導でパスター店へ、約3kmほどバイクで移動。

パスター店は、レロイ通りとパスター通りの交差点のあたりにありました。
家からだとこっちのほうが近かったじゃん!!
何とも幸先の悪いスタートです。

ともあれ、無事にお店に到着しました。こんな感じのお店です。

アメリカ西海岸(?)を思わせるオシャレな入口の先には・・・・

こんな感じのオシャレな空間が広がっています。

ちなみに、お客さんはベトナム人7割、西洋人3割といった感じで、西洋人をターゲットにしているようです。

さて、今回の参加者の皆様は、佐井、ウーの他にこんな面々に立会人として来てもらいました。


エロキャメラマン ショウちゃん&餃子で登場の加藤さん

手前はおなじみ、エロキャメラマン ショウちゃん。今日もピントはギャルにあっているようです。
そして、奥は 餃子革命 に引き続きウーの同僚加藤さん。


ドランカー山崎氏

さらに、カサブランカでは悪態をついて酩酊して帰って行ったドランカー山崎氏。
今日は酩酊せずに帰れるのか?

そして、今日は何と綺麗どころが二人。


当コラム始まって以来の花

奥は、佐井が居合を教えてもらっている、あすか先生。
手前は、ウーから引き継ぎ、『豚が如く』二代目編集担当となった福田さん。

そう、2代目編集担当は何と女性です。
105キロの1代目に比べて半分以下にダウンサイジング。

今まであまりにも男くさい現場だっただけに、良い意味で緊張が走ります。
大丈夫か佐井?

そんな、内部事情はさておき、ハンバーガーの注文を進めます。

店長:「デブ二人のハンバーガーは時間がかかるので、まずは他の立会人のを注文してくれ!」

え、すぐ出してくれないの?
無駄にお店移動したから、すごくお腹すいてるのに・・・。


なんか書く

そんなわけで、立会人の皆様がまず注文。


瞬く間に、じゃーん!

そして、さすがファーストフードの王様、注文してから5分くらいででき上がりです。


トロ~リ!

こんな感じのチーズがトロトロに溶けたハンバーガーが到着です。
立会人の皆様は一足早く実食。


がっつく加藤さん

ジューシーなハンバーガーとサクサクのポテトに、皆様ご満悦な様子です。
加藤さんは、あまりに美味しかったのか、後でおかわりしていました。


絵がお上品!

綺麗所のお二人も美味しそうにいただいております。
どうやらこのハンバーガー、野郎やデブだけでなく、女性にも受けが良いようです。

それにしても、女性が二人何かを食べてると絵が綺麗ですね。
まるで、「王様の○ランチ」みたいです。
今まで汗臭い写真一辺倒だった「豚が如く」には見られなかった光景です。

対比のために、通常の汗臭い面々の写真もどうぞ。


汗が臭ってきそう

そして、前回は悪態だけついて帰って行った山崎さんも「これ、美味しいねぇ」と、本日は絶賛です。


グー!

異様に男前な感じで写真に写っているのが、妙にむかつきます。(笑)
後ろで気を抜き過ぎているエロキャメラマンとのギャップがすごいです。


まだかなまだかな~

このように皆さん盛り上がってますが、デブ兄弟の二人は、待たされていて実に手持無沙汰。

またもや、大食いチャレンジ企画名物、巌流島状態となっているのでした。

ちなみに、今日やっと気がついたのですが、大食いチャレンジメニューがなかなか出てこない理由は、 ベトナム人の皆さんの国民性 にあるような気がします。

今回、オープンキッチンだったので調理現場がよく見えていたのですが、普段オーダーされないメニューに かなりのソワソワ感が充満 してました。
ベトナム人の皆さんは、手順が予め決まっていることはかなり効率的にやるのですが、チャレンジメニューのようにイレギュラーなオペレーションとなると、とたんに作業効率が落ちるようです。

そんなわけで、今日もなかなか出てこないだろうなぁとは思っていたのですが・・・。

調理場では二人の手持無沙汰加減とは裏腹に、ソワソワ感とともに大量のハンバーグが鉄板で焼かれ始めています。とにかくすごい量です。

ぱっと見は、 まるで今川焼 です。

そんなことは露知らず、激しい空腹の中、ハンバーガーを食べるシュミレーションをする無邪気な兄弟。

ウーは卒業企画ということもあり、変なテンションです。

そうこうしているうちに50分が経過。ハンバーガータワー到着のときが近付いていたのでした。

(次回へ続く)

佐井高志

ベトナム在住暦3年になる佐井家の旦那。通称「親方」

日本にいた頃にパワーリフティング、アメリカンフットボールをやっていたこともあり、とにかく体がでかい。ベトナムにいるデブを取りまとめる使命を自らに課している。

このコラムでは、デブだからこそのチャレンジをはじめ、ベトナムがデブにとって住みやすい国なのかどうかを身をもって徹底検証。2013年よりホーチミン市に在住し、2016年よりダナンへ転勤したのをきっかけに、コラムタイトルを『豚が如く~ホーチミン編~』から『豚が如く』に改題。目下、ダナンでデブを開拓中。

2016年11月日本へ帰国。

2018年9月再度ダナンに駐在。

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