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「ベトナムの仕事人」と題しまして、日本人が見ると驚いてしまうベトナムの職人技をシリーズにして、動画でお届けしていきます。記念すべき第1回は「ココナッツ売り」のお仕事です。暑い季節にぴったりのさっぱりおいしいココナッツジュース、よく道端で売られていますが、ベトナムでは外皮をそぎ落とし、白くてかわいらしい形にされています。これって、いったいどうやって加工しているのでしょうか？ ココナツジュースの健康・美容効果とあわせてご紹介します。
硬そうなココナッツの皮を、大きな包丁でざくざくと包丁でそぎ落としていきます。
指先近くに包丁が刺さるたびに、「あっあぶない！」と指先がむずむず。最後は「美」にこだわるベトナム人らしく、機能的かつ美しく仕上げるのがプロですね。
ココナッツは市場や道端で気軽に買うことができます。時期にもよりますが、ホーチミン市では1万VND(約56円)程度で売られています。飲むときは、お店の人に上の部分を割ってもらい、ストローを刺して飲みます。
上を割らずに持ち帰って自宅で飲む場合は、横に倒し、てっぺんを包丁でそぎ落とすよう穴を開けるのがよいでしょう。時々、中の圧力が高まっていて穴を開けたとたんにジュースが吹き出ることがありますので、注意してください。
中のジュースを飲むためのココナッツは、まだ熟していないヤングココナッツで、外皮は緑色をしています。熟してくると中の水分が果肉に変わっていくので、ジュースが少なくなり味も悪くなります。ヤングココナッツの果肉はやわらかく、スプーンで果肉をすくって食べるとおいしいですよ。
ココナッツジュースは、はっきりした味があるわけではないし、栄養なんてそんなになさそうに感じますが、多くの電解質やミネラルが含まれており、浸透圧も人間の体液とほぼ同じであることから、水分補給に最適な飲料です。スポーツ選手にも愛飲されており、「 飲む点滴 」といわれています。
実は、南国での戦時下では、点滴の入手が困難な状況で、ココナッツジュースを実際に点滴していたそうです。それだけ、人の体に合うんですね。
体の熱を逃がす作用があることから、ベトナムの人は暑い季節に体が火照ったときに飲む飲み物とされています。むくみを防止するカリウムが豊富なほか、骨や歯を強くするカルシウム、新陳代謝を高めるマグネシウムなどが含まれており、健康・美容にいい飲料です。カロリーも低く ダイエットに最適と、 ハリウッドセレブの間で愛飲 されているそうですよ。
健康や美容にいいからと、「これからは水の代わりにココナッツジュースを飲もう！」と思われた方もいるかもしれませんが、 飲みすぎはやはり良くありません。 飲みすぎるとおなかを下したり、体がだるくなるそうで、多くても1日3～4個までにとどめたほうがいいようです。また、体を冷やす作用があるため、冷え性の方や生理中、妊娠中の方は、あまり飲まないほうが良いでしょう。
ベトナム南部は4～5月にかけてが年間で最も暑い季節です。汗をかいたらココナッツジュースを飲んで、涼しく乗り切りましょう！
