データでわかるベトナム

【第23回】ベトナムの子供の何割がスマホを使っているの?

2016年04月13日公開

第2回の記事 で触れましたが、2015年時点の調査で、ベトナムのスマートフォン普及率は全国で3割、都市部の若者に限れば6~7割がスマホを使用していました。現在その割合はもっと拡大していると考えられます。スマホの利用時間も非常に長いベトナムの人々。子供にスマホを使わせるケースも増えています。

そこで、0歳~6歳の子供を持ち、スマホ・タブレットを所有する母親300人に、子供のスマホ・タブレット利用について聞いてみました。
 

母親の7割が子供のスマホ使用を許容

調査対象のうち、 70%以上の母親が子供にスマホ・タブレットを使わせていました。 そのうち35%の母親は、子供が2歳までにこれらの機器の操作をさせ始めています。

子供に毎日使わせている母親はほぼ半数に達していますが、さすがに利用時間を「1時間以内」に制限している人が8割程度おり、ある程度利用を制限させながら使わせている様子がうかがえます。また、利用に際しては「自分(母親)と」が6割と最も高い一方で、子供1人で使わせているという回答も37%ありました。


 

子供はスマホで何ができるの?

子供にこういった機器を触らせると、覚えるのがとても早くて驚きます。では、実際に子供ができることはどのようなことでしょうか? 「できる」の割合が最も高いものは「Youtube閲覧」及び「写真撮影」 でした。特にYoutubeは、母親が知らぬ間に使い方を覚えて、好きな動画に行きつけるようになったといった声も聞かれます。


 

子供がスマホを使って失敗したこと

一方で、子供にスマホ・タブレットを使わせることによる失敗もいろいろあります。一番多いのは 「知らない間に写真を撮ってしまった」 というもの。また「携帯を落としてしまった」、「電話に勝手に出てしまった・電話をかけてしまった」といったようなアクシデントも多くなっています。

ベトナムの幼児がこれだけスマホ・タブレットに触れ親しんでいるということは、ビジネスの面からも多くのチャンスが隠れているように感じます。 子供が喜んで使いながら学習できるようなアプリなどのソフトだけでなく、例えば子供の閲覧範囲を制限できるような機能や、落下防止のハードウェアまで。こういったものに対してベトナム人は、わりと財布の紐が緩いような気がします。

株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。

NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。

2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中

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