データでわかるベトナム

【第3回】2年で倍増!ベトナム人の日本観光事情

2015年03月11日公開

日本では、2014年の訪日観光客数が1300万人を超えて、インバウンド観光事業が一気に盛り上がりを見せてきています。タイやマレーシアといった国で外国からの観光客数が2500万人を超えていることを考えると、これだけ名所があり、食べるものも美味しい日本の潜在性はもの凄く高いように感じます。

ベトナム人の海外旅行先というと、中国(136万人)、ラオス(91万人)、カンボジア(85万人)などが人気ですが、訪日ベトナム人の数も2014年に12万人を超え、前年比+47%アップとなりました。

彼らはどのように日本旅行を楽しんでいるのでしょうか?

どんな旅行形態で日本に行くのか?

先ず、旅行形態ですが、まだ半数以上の人がツアーを利用しています。また、滞在期間も4~6日間と短いため、要所をダイジェストで見るような形の旅行になっています。人気の渡航時期は3~4月で、これは「花見」人気によるものです。ベトナムの旅行会社などでも、ウェブや販促物でこの「花見」をプッシュしています。

どうやって旅行情報を探しているのか?

旅行情報ですが、日本だと「地球の歩き方」がバイブル化していますが、ベトナムの場合はウェブ・Facebookが一般的な情報源となっています。

人気ウェブサイトは、Viet Media Travel (dulichviet.com.vn)、FacebookではCảm nhận Nhật (Feel about Japan)などです。ただ、どちらのサイトも情報の密度としてはまだまだで、もう少し訪日需要が増えるとレストランやお土産など情報が多岐に渡ってくるのかもしれません。

実際に日本へ行って、何をするのか?

最も多いのは「日本食」と「景観を楽しむ」の二つです。日本食に関しては「寿司」が断トツ、続いて「刺身」や「うどん」「天ぷら」などにトライする人が多いようです。

親日のベトナム人ですので、円安もあり日本観光の需要は非常に高いと思います。今、日本のメディアでは、大量の買い物をする中国人や、空港でお土産をたくさん購入するタイ人の姿等が報道されていますが、ここにベトナム人が加わる日が来るかもしれません。

株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。

NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。

2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中

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