【第1回】ペット生活での日本とベトナムの違い~ダニ・ノミ編~

2015年07月23日公開

新連載『ペット@ベトナム』は、ベトナムのホーチミン市でグルーミングサロンを開業している「 グルーミングサロン テンテン 」と「佐々木動物病院 」より、ペットについて様々な情報をお届けする共同コラムです。

第1回目は、グルーミングサロン テンテンが「ペット生活における日本とベトナムの違い~ダニ・ノミ編~」をお届けいたします。

日本とベトナム、何が違うの?

まず、日本とベトナム(ホーチミン市)で一番大きく違うのは 気候 です。

特に、ホーチミンでは、雨季と乾季はあるものの一年を通して日中は30度以上になります。日本からペットを同行する場合、日本では夏期限定で予防すればよかった ダニ・ノミ予防 が、ここベトナムでは一年中必要になります。

よく、「うちは外に出さないから大丈夫」と言われる方がいらっしゃいますが、ワンちゃん自身が外に出なくても、ダニやノミは人間が運んでしまうこともあります。また、血を吸う前のダニなどはとても小さく、気付くことは難しいでしょう。もし、ワンちゃんに付いていたとしても、毛で隠れていて飼い主は気付かないことがほとんどです。実際、飼い主が気付いておらず、グルーミングで来店した際に発見するということが多くあります。

では、何故グルーミングするとダニやノミを発見することが多いかというと、グルーミングはただシャンプーしてカットして綺麗にしているだけではなく、ワンちゃんの耳、足の裏、お腹の下から全身のあらゆるところをチェックしながら触れていき、地肌を見ながらシャンプーして、ドライヤーとブラシを使用し全身をくまなくしっかり乾かしていくので、毛の長い部分に隠れているダニやノミを発見することが多いのです。

ダニやノミは、毛の長い部分だけではなく全身のあらゆるところに付きます。例えば、耳の内側。

足の裏(血を吸って大きく膨らんだ状態)

ダニ・ノミ対策

日本にはホームセンターなどで販売しているダニ、ノミ予防の商品が数多くあり、それを使用している方もいますが、薬が弱くあまり効果は期待できません。「ノミ取りシャンプー」といわれるものも同じく、一過性のものになります。

もし、ワンちゃんネコちゃんにダニが付いているのを発見しても、 決してご自分では取らないで下さい。

ダニは皮膚に頭をがっちり突き刺しくっついていますので、無理に引っ張るとダニの頭が残ってしまい炎症を起こす可能性があります。動物病院に行き、処置してもらいましょう。

またダニやノミが付くことによりアレルギーになったり、痒くて掻きむしってしまい、皮膚炎になったりするケースがあります。ダニやノミが「付いてから落とす」のではなく「付く前に予防」してあげて下さい。

そのためには、動物病院で販売されている ノミ・ダニ予防薬(滴下・塗布タイプ、飲み薬タイプ) がお勧めです。

毎月1回定期的に使用しないと効果が薄れてしまうので、グルーミングで全身をチェックしてから、獣医師の指示通り正しく使用しましょう。

 
次回は、ダニやノミが付いてしまったらワンちゃんやネコちゃんにとって「どのように良くないことなのか」、「暖かい気候ならではの気をつける病気」について、次回「佐々木動物病院」の獣医師より詳しく説明します。

佐々木動物病院・Grooming Salon Ten Ten

ホーチミン市7区にある佐々木動物病院の獣医師とグルーミングサロンTen Tenスタッフが共同で執筆するコラム。

同じ建物内に、1階は「佐々木動物病院」、2階は「グルーミングサロンTen Ten」があり、ペットの総合サービスを受けられる。

本コラムでは、ベトナムでのペット事情についてご案内していく。

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