豚が如く

続 カサブランカ ~デブ達の明治維新~【後編】

2015年08月25日公開

こんにちは、 ホーチミンの西郷隆盛 こと佐井です。

前回 までのあらすじ)
黒船 カサブランカ歴史的な敗北 を喫した佐井。
デブの誇りをかけてこのままではいけない、と仲間達とともにリベンジマッチに向かう。
しかし、姿を現した黒船の大きさに動揺を隠せない志士たちは、こぞって写真撮影を始めるのだった。


これぞ宿敵!黒船カサブランカのかき揚げ丼!


あまりの大きさに歴戦の猛者たちも写真撮影。 果たして決闘の行方は?!

                                                   
しかし、そこは志士、一通り写真を撮り終えると、そそくさと食べ始めていきます。

影のドンでありながら、倉田さんが先陣を切って食べ始めます。
さすがに食べる量、スピード、ともに半端無い。


いざ!

超大盛りのメニュー達もどんどん食べ進めていきます。
「食べる」という使命感なのか、 ただお腹がすいているだけなのか とにかく凄い食べっぷりです。

そんな中、山崎さんだけビールを飲みながら写真を撮り続けています。

山崎さん:「いやぁ~~美味しそうに撮れてるなぁ。」


あれ?山崎さん?

この時点で、すでにビールは6杯目です。
いやいや、山崎さん、食べるのがメインテーマですよ・・・。

なにはともあれ、順調に食べ進めます。
さすがに志士が6人も集まると、巨大な大盛りちゃん達も、みるみる減って行きます。

そして、どの料理もなかなか美味しくて、 洋食屋さんとしてのレベルは高い なぁと再認識です。

前半は、もっぱら倉田さんの勢いが、志士たちを引っ張っていきます。


ホーチミンの岩倉具視が先頭を走る!

とは言え、やはりかき揚げ丼だけは別格です。


このかき揚げ丼、まさに底なし!

かき揚げの量、米の量、6人で戦っても、なかなか減らない!!
志士達の心も徐々に削られていきます。

倉田さんも、若干苦しい表情。


倉田さん:「油がきついねぇ・・・・」

徐々に勢いを失って行きます・・・。

そして、まさかの敵は意外な所にいました。
すでにビールを10杯飲んだ 山崎さんです。

山崎さん:「かき揚げ丼とか、体に良くないですよ」

この男、全く食べない上に志士たちの心を削ってくる。


山崎さん: 「刺身とかないのぉ~~」

ミスキャスティングだった・・・。

完全に、 「たちの悪いおっさん」 と化した山崎さんは最終的に、ビールを12杯飲み、かき揚げ丼は一口だけ食べ、志士達のモティベーションを下げるビール民権運動を続けるのでした。

しかし、そんな身内の裏切りにも耐えて着々とテーブルを片づけていく志士達です。

特にこの日のタイちゃんの気迫はすさまじかった。

かき揚げ丼も、一人で4分の1くらい食べてチームに大きく貢献。
その働きは、まさに長州藩滅亡の危機に農民を鍛えて奇兵隊を率いて活躍した高杉晋作そのもの!


志士たちよ、晋作に続け!

その勢いにつられて、南さんが、ウーが、佐井が、そして、一時勢いを失っていた倉田さんが、 かき揚げ丼成敗に一致団結 します。

こうして、着々とメニュー達も量を減らしていき、佐井が一人で食べた時には全く減らなかったかき揚げ丼もチームの力で残りわずかとなっていきます。


残りわずか・・・!

医龍で、朝田龍太郎が「オペは外科医が一人でするものじゃない、チームでするものだ」と言ってましたが、 かき揚げ丼も、一人で食べるものじゃなかった のですね。

こうして、かき揚げ丼のボリュームにも山崎さんの悪態にも負けず、志士たちは、全てのメニューを食べつくしました。


晋作も思わず笑顔


岩倉具視の表情もほころぶ

全員、満腹感に苦しみながらも維新を達成した満足感でいっぱいです!!


念願のリベンジ達成!

佐井はリベンジを果たし、デブとしての誇りを取り戻すことができました!!

ありがとう、みんな!!
いつか、誰かのピンチの時には俺もすぐに駆けつけるよぉ!!
(山崎さん以外・・・) と心に誓う佐井でした。

そして、山崎さんはベロンベロンになって帰って行きました。

佐井高志

ベトナム在住暦3年になる佐井家の旦那。通称「親方」

日本にいた頃にパワーリフティング、アメリカンフットボールをやっていたこともあり、とにかく体がでかい。ベトナムにいるデブを取りまとめる使命を自らに課している。

このコラムでは、デブだからこそのチャレンジをはじめ、ベトナムがデブにとって住みやすい国なのかどうかを身をもって徹底検証。2013年よりホーチミン市に在住し、2016年よりダナンへ転勤したのをきっかけに、コラムタイトルを『豚が如く~ホーチミン編~』から『豚が如く』に改題。目下、ダナンでデブを開拓中。

2016年11月日本へ帰国。

2018年9月再度ダナンに駐在。

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