美人がやってきた

2015年10月02日公開

みなさんこんにちは! デブの嫁です。

なんだかんだ、もう10月になってしまいました。10月は雨季の終わりで長雨が多い上、秋の大潮の影響であちこちで冠水するので、鬱陶しいですよねえ。


© NgBK 運河と道路の区別がなくなってる・・・

住む場所を選ぶとき、ここホーチミン市では、家の前や通勤路が大雨や大潮のとき冠水しないかどうか、というのも大きなポイントになります。

さて、今回のコラムは、そんな住まい探しをお手伝いしたときの出来事です。

美人がうちにやってくる!

先日、友人とお茶しているときに、「引っ越そうかと思ってるんだけど、どこか良いところ知らない?」と言われ、「それならうちのアパートがいいよ! 安いし、綺麗だよ」と半分冗談で言ったつもりが、友人がめっちゃ乗り気に。

アパートに帰り、速攻で管理人さん(男性)に家賃を聞くと 「いろんな部屋があるから一概には言えない」 と政治家きどりのセリフ。

「じゃ、一番安い部屋は?」と聞いてみると、「450USD、プラス電気代ね」
思ったよりも高い・・・。

値段交渉してみるも、「私は大家さんではない、ただの管理人だから」の一点張りで、全然応じてくれない。

仕方なく、「残念。 めっちゃ綺麗な若い子 やったんやけど~」と捨て台詞を吐いて立ち去ろうとしたら・・・

管理人: 「綺麗??本当に???」

私:「めっちゃ綺麗な女の子やってんけどな~」

管理人: 「何歳だ?」

私:「25歳。嗚呼、残念や」

管理人:「では、400USDで。電気代込みだ」

チョイオーイ!
あんた、ただの管理人ちゃうかったんかい!! と心の中の叫びはありましたが、友人の希望にかなったので、早速入居してくることになりました。

で、引越当日。

アパートの警備員さんに、「友人の荷物を運ぶの手伝ってあげてほしい」とお願いしてみたところ、スマホを触りながら、「すみません、忙しいです」とのつれない返事。そっか、そっか、この警備員さんには25歳美人のことを言ってなかったな・・・。

「管理人さんから聞いてない? 美人の話

すると警備員さん、スマホのスイッチを切って、「 おぉ、25歳か? 」と満面の笑みで立ち上がりました。報連相(ほうれんそう)バッチリやん。

そして、警備員さんと私が玄関に向かうと、そこには 腕まくりをした管理人が!

いつもはなかなかスマホから手を離さないこの2人の張り切り具合が、もうほんま、ハンパないこと!

2人の協力のお陰で無事に引越を終えたのでした。

しばらくしてから、私が出かけようとすると、その警備員さんは、25歳美人ばかり話題にしていたことに罪悪感を感じ始めたようで、微笑みながら私にゆっくりと、 「私は結婚している。貴女ともっと早く出会いたかった」 と歯の浮くようなセリフを。さらに続いた言葉は・・・

「30年早く会いたかった」

へ?えーー!そんな昔? 私、小学生やん・・・。

チョイオーーーーーイ!

佐井加奈子

ベトナム在住暦3年になる佐井家の嫁。関西出身とだけあっていつでもアメちゃんを持ち歩きことあるごとに周りに恵んでいる。

本コラムでは、ベトナムで生活している日本人主婦の独特な目線からベトナムを丸裸にしていく。

2015年2月、ホーチミンからダナンに引越したのを機に「ホーチミンの中心で “チョイオーイ” と叫ぶ」から「ダナンの中心で “チョイオーイ” と叫ぶ」に改題。

2016年11月、日本へ帰国。

ベトナムの中心で "チョイオーイ" と叫ぶ一覧へ

関連ニュース