ベトナム料理を習いたい!
~イエン先生の自宅で学ぶ~

2015年06月24日公開

日本で大人気のベトナム料理。ベトナムに住み始めると、様々な家庭料理に触れて、「自分の家でも作れたらいいのになあ」なんて思ったりするもの。そこで、 ベトナムで唯一日本語でベトナム料理を教えてくれる YEN(イエン)先生のお料理教室ツアー(スケッチトラベル催行) にお邪魔してみました!

日本語ペラペラのイエン先生


© VIETJO Life

こちらが教えてくださるイエン先生。イエン(Yến、南部発音はイン)は漢字に直すと「燕」なのですが、ツバメのように小柄で可愛らしい方で、笑顔がとてもステキです。日本語が堪能で、料理に関することだけでなく日本に何度も訪問されており、ベトナムと日本の違いなど様々な疑問について日本語でわかりやすく説明してもらうことができます。日本で手に入らない食材の代替食材なんかも教えてもらえますよ。

日本で料理教室といえば、生徒が自分たちで包丁を持って作る「調理実習」スタイルが普通ですが、欧米では先生が作るのを生徒は見ながらメモを取る、という形式が多く、ベトナムでもそのスタイルが大半。日本語が通じるというだけでなく、生徒が自分で作れる、というのもイエン先生の教室の魅力の一つになっています。

料理教室を行うのは、ホーチミン市の中心街から少し離れたイエン先生のご自宅。洋館風の一軒家で、大きな窓のついた明るい広いキッチン、リビングには畳敷きのコーナーまである心地よい空間です。最大5人までの少人数制で、前菜または副菜から1品、メイン料理1品、デザート1品を選ぶことができます。

女子2人、男子1人の在住者が体験!

料理教室に参加したのは、女子2人、男子1人の合計3人。食材をそろえるのが難しいものでなければ何でもできますよ、とのこと。数あるベトナム料理の中から、次の3品をリクエストしました。

・豆腐アボカドサラダ
・チャーハン蓮の葉包み
・プリン

豆腐アボカドサラダはベトナム料理ではないのですが、ベトナムの食材を使っておいしい和風のものを、ということでリクエスト。チャーハン蓮の葉包みは、人を自宅に招いたりしたときに振舞える一品ということでチョイス。そしてプリンはやっぱりベトナムスイーツの王様ですよね!

プリン

ベトナムではエプロンを着ける習慣がないのですが、イエン先生は日本流に慣れてしまっているようで、エプロン着用。生徒のためにもエプロンを用意してくれます。


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まずは、デザートのプリンから取り掛かります。ベトナムではコンデンスミルクと粉末のバニラ香料を入れて作るのが普通ですが、イエン先生は味だけでなく食の安全にもこだわって、牛乳と輸入物の液体バニラエッセンスを使用。どこで入手できるかなど、細かいところまで教えてくれます。

カラメルソースをつくり、カップにカラメルソースとプリン液を入れて、今回は焼きプリンに! 普通プリンは蒸して作りますが、火加減の調整が難しいので、焼きプリンにしたほうが簡単なんだそうです。さて、どんな風に出来上がるのでしょうか。

 詳しい作り方はこちら! >> 焼きプリン

チャーハン蓮の葉包み

このお料理はベトナム宮廷料理の一つ。手の込んだ料理ですが、果たして上手くできるでしょうか。まずは、みなで順番に素材を切っていきます。


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こちらが切り終わった材料と調味料です。調味料にはもちろんヌオックマム(魚醤)も。イエン先生が「昔ながらの製法」とおススメのヌオックマムは、このフーコック産の「Hưng Thịnh(フンティン)」ブランドのもの。


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ハスの実は生のものを予めイエン先生が茹でておいてくれました。そのまま食べると、ほろほろした栗のようでとてもおいしい! ついついつまみ食いしてしまいます。


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チャーハンを包むハスの葉。イエン先生はベンタイン市場(ホーチミン市1区)で買ってきたそうです。洗うと水をはじいて、宝石のように踊るのが美しい。


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チャーハンを炒める前に、ニンニクをみじん切り。イエン先生は、まず包丁を横にして数個のニンニクをつぶし、ニンニク同士が重なるように並べて一気に切る。あっという間にみじん切りができて、みんなびっくり。

具材をフライパンに入れたあと、ご飯を投入して炒めてチャーハンを作ります。このチャーハンの状態で食べてもおいしいのですが、そこから更にひと手間。ハスの葉でくるんで蒸し上げるのです。


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大きな丼の中にハスの葉を敷き、おいしくなーれ、おいしくなーれ、と念じながらご飯を詰めます。


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お皿で蓋をして、丼ごと蒸し器の中へ。さて、出来上がりはどうなるんでしょうか。

 詳しい作り方はこちら! >> チャーハン蓮の葉包み

豆腐アボカドサラダ


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最後にとりかかるのは、豆腐アボカドサラダ。イエン先生はわざわざ2種類の アボカド を用意してくださいました。


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細長いほうは細長いタネ、丸いほうには真ん丸いタネが。細長いもののほうが果肉が厚く食べるところが沢山あります。アボカドの旬やおいしいアボカドの選び方、食べごろの見分け方など、そのとき疑問に思ったことを丁寧に細かく教えてもらえるのが、お料理教室のよいところ。


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アボカドの皮を剥きます。先生の包丁の持ち方はもちろんベトナム流。刃を向こう側に向け、人差し指を使って剥きます。お料理が上手な先生でも、日本流に親指を使って手前に引く切り方はできないそう。こういうちょっとした日本とベトナムの違い、一緒に台所に立たないと、なかなか知ることができないですよね。


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賽の目に切ったアボカドと豆腐を混ぜてお皿に盛り、その上にたまねぎの薄切りを載せます。女子が楽しく盛り付けしている間に、男子は大汗をかきながらカリカリベーコンを作成。最後にベーコンを載せて、わさび醤油をかければ完成です! さてさて、お味は???

 詳しい作り方はこちら! >> 豆腐アボカドサラダの作り方

完成したのがこちら!


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まるで、高級ベトナム料理店のように、とっても美しくおいしそうに出来上がりました! 教わりながらやると、ここまでできるものなんですねえ。


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早速、いただきまーす!


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う~ん!おいしいっっ!!! 思わず笑顔がこぼれます。

豆腐アボカドサラダは、男子が一生懸命作ってくれたカリカリベーコンがとっても効いて、バターのよなアボカドもさっぱりしています。お酒のつまみにもとってもよさそう。チャーハンのハスの葉包みは、おいしいチャーハンにハスの葉の香りがうつって、更においしくほっくほくに。プリンは程よい甘さが舌に広がって、子どものころの甘い思い出がよみがえってきちゃいました。


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ダラットで作られた生のコーヒー豆をイエン先生が炒って挽いた無添加コーヒーもご馳走になりました。とても楽しいひと時で、立ち去りがたい気持ちに。ベトナム家庭に居候して、お母さんにお料理を教わっているような心地よさでした。

参加した3人に感想を聞いてみました。

A.I.さん: お店で食べるようなベトナム料理を簡単に作ることができて、感動しました。食材についても学ぶことができ(ヌオックマムの種類や食材を買える場所など)充実していました。蓮の葉を買い、家で蓮の実チャーハンを作ってみよう!とわくわくしています。味はもちろん、イエン先生の人柄も素敵で、また参加しようと思っています。
A.T.さん: ただベトナムの料理の作り方を習うだけではなく、ベトナム人が普段どんな調味料を使って作っているか、ベトナムの文化など、たくさん普段知ることができない面白いことを先生が話してくれるので、ほんとに楽しみながら学べました!
T.I.さん: ベトナムの家庭で本格的なベトナム料理を日本語で習うことができて、すごく良い体験でした。食材や料理に対する豆知識も教えてもらい、勉強になりました。今回教わった料理を日本で作って家族や友達に披露したいです。

 
参加者全員、大満足の料理教室でした!

■イエン先生の料理教室への参加申し込みはこちらからできます。 → スケッチトラベル
観光客の方が安心して利用できる「送迎車付プラン」と、在住者の利用に便利な「送迎車なしプラン」があります。

■イエン先生のベトナム料理教室ホームページは こちら 。基本メニューから選んで希望の品を伝えることもできます(季節や催行状況により希望通りにならない場合があります)

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豆腐アボカドサラダの作り方 ~ベトナムレシピ(1)~
アボカド / Bơ ~ベトナム果物図鑑(4)~