マジェスティックとグランド
~コロニアルホテル紹介~

2016年11月16日公開

ベトナムにはフレンチ・コロニアル様式の建物がたくさんあります。コロニアルとは「植民地の」という言う意味。つまり、ベトナムがフランスの植民地だった時代に建てられた建物の様式です。かつてフランスに長い間支配されていたベトナムですが、ベトナムの人たちはよく「ăn cơm Tàu, ở nhà Tây, lấy vợ Nhật(中華料理を食べ、洋式の家に住み、日本の妻を娶る)」と言い、現在もコロニアル様式を真似た建物がつくられています。

ホーチミン市には歴史あるコロニアル様式の建物がいろいろありますが、やはりそのスタイルを思い切り堪能できるのはホテルに滞在することではないでしょうか。今回は、 ホーチミン市を代表するコロニアル様式の5つ星ホテル、 ホテルマジェスティックサイゴングランドホテルサイゴン を紹介したいと思います。


© VIETJO Life

歴史あるホテルだと、値段も相当高いだろう・・・と思ってしまいますが、 プロモーションをうまく使えばスイートルームでも1万円台で宿泊可能です! ベトナムに在住していても、「時間があまりなくてベトナムを旅行できない・・・週末だけでもちょっとした旅行気分を味わいたい!」なんていうときに宿泊してみるのもおススメですよ!
 

ホテルマジェスティックサイゴン

ホテルマジェスティックサイゴン(マジェスティックホテル)はホーチミン市1区の中心ドンコイ通りがサイゴン川に突き当たった角にあります。 1925年に創業した歴史あるホテル で、何回か改装が行われているものの、建設当初の様式がそのまま残された優雅な5つ星ホテルです。


© VIETJO Life, Hotel Majestic Saigon

ホーチミン市には数多くのコロニアル様式の建物がありますが、その中でも世界で最も知られているのが、このホテルではないでしょうか。ベトナム戦争中には朝日新聞社の特派員だった作家の開高健や、産経新聞特派員だった近藤紘一など世界各国のジャーナリストや、大女優カトリーヌ・ドヌーヴなど各界の著名人が多数宿泊しています。


© VIETJO Life, マジェスティックホテルのグランドフロア

ホテルのロビーに入ると、大理石のタイルにシャンデリア、ステンドグラスと格式高い雰囲気があふれています。

思い立って、週末に家族3人でスイートルームに宿泊してみました。現在我が家が住んでいる家とほぼ同じサイズの70M2の広さのお部屋。帰りたくなくなったらどうしよう・・・。


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重厚感のある廊下を通って、部屋に到着。部屋はどんな感じなんだろう、古くて暗かったりして、と思いながら扉を開くと・・・


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内部はとても明るく、シックな内装で、広々として快適な空間が広がっていました。


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もちろん、ベッドルームも広く、子供が床をごろごろ転げ回って遊んでも邪魔にならない。


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古いので水周りが古くて問題ありかも・・・と心配したのですが、お湯がふんだんに出て、湯船にゆったりつかることもできました。難点は、シャワーの水が浴槽のふちを伝って流れてしまったらしく、気づかぬ間に床が濡れてしまったこと(部屋によると思います)。あとは、アメニティーはもちろん一通りそろっているのですが、ヘアドライヤーがクローゼットの傘の裏側に袋に入れて吊るされており、見つけ出すのが大変だったことでしょうか。


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ウェルカムフルーツも楽しみの一つですが、種類が豊富でうれしい。


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プールはコの字形の建物の内側にあります。建設当初はなかったのでしょうから、ちょっととって付けた感はありますが、騒がしい中心部に立地しながらも、喧騒から離れてゆったりと過ごすことができます。

チェックインの際、ルーフトップにあるバーの無料バウチャーを貰ったので、行ってみました。


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生演奏の中、ベトナムらしいトロピカルなカクテルを楽しみました。


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バーからはサイゴン川の夜景を一望することができます。ベトナムの祝日(新暦正月、 旧正月(テト)南部解放記念日 )に打ち上げられる花火を目の前で見ることができます。

そして朝食の場所もルーフトップ。昼間の景色はこちらです。


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この日はあいにく雲が多かったですが、流れていくバイクと茶色いサイゴン川、川向こうのまだ開発が進んでいない湿地帯の緑と、遠くに見えるマンション群。ベトナムの今が切り取られたような景色を見ることができます。


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朝食はインターナショナルビュッフェスタイル。ベトナム麺はその場で熱々を作って提供してくれます。



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朝の景色を見ながらコーヒーを飲んで、ずっと居座ってしまいそうな居心地の良さでした。

>>ホテルの詳細はこちら→ ホテル マジェスティック サイゴン

 

グランドホテルサイゴン

有名なマジェスティックホテルの影に隠れてしまいがちなのですが、同じドンコイ通り沿いにあるグランドホテルサイゴンも、 1930年創業という歴史あるフレンチコロニアル様式のホテル です。


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窓の周りをよく見ると、ベトナムらしい陶製のタイルで縁取られており、ベトナムとフランスが絶妙に調和していて面白いです。


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実は、このホテル、2012年に新館を建設し、大きく様変わりしました。ホテルを反対側から見ると、雰囲気ががらっと違います。


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低層の旧館と高層の新館に分かれていて、旧館には鉄格子の扉がついた年代モノのエレベーターがあったり、部屋の中の家具もアンティーク調で、とても味があるのですが、いかんせん古いので、水周りがいまひとつ、という声をよく聞きます。我が家は、新館のほうに宿泊してみました。


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ロビーは新館のほうにあり、吹き抜けになっています。旧館のほうに歩いていくと、ピアノの生演奏をやっているスペースがあります。


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こちらは新館のシニアデラックスルーム。エキストラベッドが余裕で入るスペースがあり、かなり広々としています。


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水周りは新しくて快適。シャワーブースとバスタブが別々になっていました。もちろんウェルカムフルーツもあります。


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このホテルで個人的に最もお気に入りなのはプール。プール自体は狭いですが、回廊式の旧館の真ん中に位置し、四方が囲まれているのでとても静かで、仰向けに浮かぶととても気持ちが良いです。


© VIETJO Life

宿泊した日が 南部解放記念日 で、ルーフトップのカフェではガラディナーがありました。宿泊者にはディナーとのパッケージ料金が用意されていて、ディナー料金が割安になっていました。前日予約だったのですが、席を確保してもらえました。


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ルーフトップからの眺め。花火を存分に堪能することができました!

そして、 このホテルの一押しは、なんといっても朝食のビュッフェ です。インターナショナルビュッフェスタイルなのは他のホテルと同様ですが、とにかく種類が豊富な上、とてもおいしいのです。


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ディナー並みの料理の量で、ご飯とお味噌汁もありました。更には、フランスでは朝から甘いものを食べる習慣があるためなのか、ケーキの種類もすごい。もちろん、卵料理やワッフルなどはその場で焼いてくれるし、ベトナムを代表する麺料理「フォー」も食べることができます。


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これは牛肉のフォー。これがまた、フォー専門店に負けないぐらいおいしくて優しい味。コーヒーもおいしいので、かなり長時間居座ってしまいました。

>> ホテルの詳細はこちら→ グランドホテルサイゴン

 
 
ホーチミン市を代表するコロニアルホテル2つを紹介しましたが、皆さんはどちらに泊まってみたいですか? 機会があれば、ぜひ泊まって確かめてみてください!