【9時限目】お空の仕組み(2):生存確認 ~Ping編

2018年02月12日公開

今回も引き続き「お空の仕組み」シリーズの第2回目です。
アプリの紹介より楽に書けるので、非常に心地よく感じております。
当分このシリーズが続くような気がします。

前回 で、お空の住所(=IPアドレス)を調べられるようになりましたね。
念のため、今来た方のために、下記3項目にまとめますのでもう一度復習してみましょう。

1、自分のIPアドレスを調べるコマンドは、
 「ipconfig(Windows)/ ifconfig(Mac / Linux)」。
2、IPアドレスは3桁の数字、4つのピリオド区切りで表示される。
 (例:192.168.0.100)
3、IPアドレスの数字を見れば自分の家の中にあるもの(LAN)か、外にあるもの(WAN)か分かる。

 
理論なんて後回し位で丁度いい。
薄っぺらな意識高い系は苦手。
そこで、「お空の仕組みシリーズ」第2回目は、会社や家でインターネットが止まった(様な気がする)時に、本当に止まっているのかどうかをチェックする方法をお伝えします。理屈抜きで。

今回覚えるコマンド(コンピュータシステムへの指示)は 「ping」 (ピン、ピング)です。

<その1>生存確認 〜ping編

ベトナムでは「インターネットが使えないよー!」という場面は日本以上に存在します。
例えそうなったとしても、落ち着いて、黒い画面(コマンドプロンプト、ターミナル)を開き、以下のコマンドを打ち込みましょう。

ping 8.8.8.8

このコマンドは以下の2つの要素から構成されています。

●1つ目「ping」
他のパソコンに「こんにちは!」と声をかけるコマンド。
本当にそれしか機能がないコマンド(※注1)です。

●2つ目「8.8.8.8」
お外の何処かにあるパソコンのIPアドレス(※注2)です。

つまり、このコマンド(ping 8.8.8.8)の意味は、
「8.8.8.8」というお空の何処かにある住所のパソコンに「こんにちは!」と声をかけているだけ ということです。

コマンドの結果で見るべき場所は「from」と「time」の2つだけ です。

「from」はどこから、「time」はお返事が返ってきた速度を表します。
つまり上の画像は、この「8.8.8.8」という住所にあるパソコンからお返事が返ってきたよ!という意味であり、「8.8.8.8」には誰かがいるということになります。

ちなみに、この「ping」コマンドでホーチミンから発射された信号は、一度ハノイへ寄り道をしてからまっすぐにアメリカへ向かいます。

そして、トータル25箇所のパソコンを経由した(※注3)後、「8.8.8.8」があるアメリカまで到達します。


もし、「こんにちは!」しにいった住所に誰もいなかった(※注4)場合は、タイムアウトとなって帰ってきます。

例:「ping 8.8.8. 6 」のコマンドを出すと。

以上のように、「ping」コマンドはインターネットが使えるか使えないか、
お空に出れるか出れないか、を判断することができるコマンド として使います。

「インターネットが止まった(かもしれない)!」時は、迷わず
ping 8.8.8.8  を打つ ようにしましょう。

<まとめ>生存確認 ~ping編

インターネットが使えない!ときは、何も考えずping 8.8.8.8を打つ!

注1)Mac / Linuxのpingコマンドは 止まりません ので、コントロール(Ctrl/control)キーと「C」のキーを同時に押して止めてあげます。

注2)「8.8.8.8」は、グーグル社が保有しているお空の住所です。
気にせず「こんにちは!=ping」しに行きましょう。

注3)実際はルーターやスイッチなどの通信機器を経由していますが、大して変わらないので「パソコンを経由」と書いてあります。

注4)pingはicmpというタイプの信号(プロトコル)を使っています。
icmpの返事を許可していないお家では「居留守」を使われることもあります。

工藤直毅

ロボット愛好家。すぐにビールを注文する。

社内出会い系システム開発を経て、ドヤ街金融系のインフラ設計・構築。ベトナムでは某ショッピングモールのネットワーク構築を行なうが、開店前の店内のホコリによって、肺に水がたまり死にかける。二足歩行ロボットをいじる傍ら、人工知能ライブラリ TensorFlow と格闘する。最近アツいと感じている言語は Python

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