【第13回】子どもおもしろ白書 ~2学期遊びアラカルト

2020年10月19日公開

1年を通して、子どもたちの遊びが一番広がり、人間関係が変化する時期はやはり2学期です。10月に入り各年齢ごと、子どもたちの遊びの面白さが増しています。今回は年齢毎の遊びの様子をお届けしたいと思います。

<遊び1>色分析実験(年長)

Aくんが自宅で姉に教えてもらった絵本の中に「色の実験」があったということで、幼稚園でも実験をすることになりました。用意するものは、紙コップ、油性ペン、白い紙、割りばしの指定です。保育者がそれらを用意すると、Bくん、Cくんもわらわらと集まってきました。彼らが行った実験の手順は以下の通りです。
① 紙コップに適当な量の水を入れる。
② マジックのふたを取り、ペン先を水に浸し、色が滲み出るのを待つ。
③ その際、細長い紙を、コップに浸すように入れる。
④ 紙が染まるのを確認する。

紙が染まるのを観察する様子は真剣そのものです。無事、実験成功となった子どもたちは満足気な表情でした。

<遊び2>プール王国での子豚管理事業(年長)

2区のタオディエン幼稚園に出かけ、大きいプールの浅瀬でごっこ遊びが始まりました。普段使わないプール用のおもちゃがあり、子どもたちの遊びの展開は意外な方向に。

王冠をかぶったDくん。女児たちが、子豚のおもちゃを集めて、容器に入れていきます。「ほかにわたさないで」と管理者から指示が飛びました。しかし女児たちはその指示を無視。王様がすかさずやってきてチェックを始めます。容器にあふれそうになる子豚を慌てて救い出し、別の容器に分別という、かなり細かい作業を指示していました。

<遊び3>全部並べた(年幼)

2歳児のEちゃん。まだまだ一人遊びを楽しんでいます。ある日、ままごとコーナーにあった保育者手作りの食べ物を全部集めると、それを綺麗にテープルに並べ始めました。

全て並べ切る直前で、保育者が「片付けましょう」と声をかけてきました。「え?!せっかくならべたのに…」流石にこのタイミングでの片付けは残酷です。Eちゃんは泣いて抵抗しました。その気持ちが見えるだけに保育者は遊び時間を延長し、その後Eちゃんは満足した表情で片付けができました。

<遊び4>CDデッキ分解(年長)

古くなって使えなくなったCDデッキを分解してみることにしました。中がどうなっているのか見てみるために外側を壊すことになると、興味津々の男児たちが集まってきました。中の部品が出てくると驚きの声が。自分たちが想像していた様子と違ったようです。軍手をはめ、ペンチを持ち、部品の分解が始まりました。

同じ形を集めようとするFくんや銀のアンテナの棒を指揮棒に見立てて演奏の仕方を教えるGくんなど。デッキの分解のつもりが、子ども達の興味は思わぬ方向に広がっていきました。

<遊び5>さざえの描画(年長)

さざえの貝殻をいただき、砂場のおもちゃにできるかどうか考えていたところ、あまりに貝の形が面白いので、子どもたちに見せて描かせたらどうなるか試してみることにしました。すると、子どもの観察は実に面白いことが判明しました。

まず大人が描こうとするさざえと視点が違います。立体で描こうとするのではなく面で立体を捉える感じです。また特徴を素早く捉えていて、さざえの場合、突起部分がそれぞれ面白く表現されています。

年齢に応じた遊びと成長

幼稚園では、年齢によって実に様々な遊びが毎日展開されています。年幼組など幼いクラスの子ども達は、自分がしようとすることへのこだわり、達成感を求めています。なだめすかしが効かない時期に入ってきています。 しっかり説明をして子ども自身が納得をすることが大事な時 と感じ、保育者は日々奮闘中です。一方ここ数週間、年長児はチーム力、仲間との関係が深まり、集団での成長が著しいと感じます。体力はもちろんですが、話をどんどん作っていくイメージや、何回も試そうとする粘り強さ、また、まだ少人数ですが 仲間と一緒に何かと作ろうとする意欲があちこちで見えます 。幼稚園で過ごしていくことがしっかり成長につながっていくことを年幼から年長児の様子を観ながら確信しています。

多々内三恵子

おおぞら日本人幼稚園理事長・園長。

タオディエン日本人幼稚園園長。

静岡大学教育学部附属幼稚園・青山学院幼稚園教諭を経てホーチミンで日系幼稚園を開園。

日本の保育を真摯に、かつユニークに展開中。

子どもの世界の面白さを語ったら止まらない。

>> おおぞら日本人幼稚園ウェブサイト

>> タオディエン日本人幼稚園フェイスブックページ

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