データでわかるベトナム

【第2回】スマホで変わるベトナム人のライフスタイル

2015年02月26日公開

ベトナム人のインターネット接続時間は、日本の数倍にも上っています。以前から日本よりもWifi環境の良いベトナムですが、スマートフォンの普及に伴い、いつでもどこでもインターネットに接続できる環境が整ってきました。

スマホの普及率ですが、ベトナム全国だと3割を超える程度というデータがあります。都市部の若者に限って言うと6割~7割の人がスマホを使用しており、大学生でも6割が持っています。

都市部の若者の7割がスマホ使用

ベトナム人のインターネット接続時間は、44%が「1日3~4時間」利用しています。「1日6時間以上」利用している猛者も25%に上ります。

一方で、スマホによるインターネット接続時間は意外と少なめです。これは3G利用の料金が高いためWi-Fi環境での利用が多いこと、主な交通手段がバイクであるため、移動中のスマホによるネット利用が限定的であることが主な理由として挙げられます。

スマホ機種をメーカー別で見ると、一番保有数が多いのはサムソン、続いてアップルとなっています。ベトナムは以前「ノキア王国」だったのですが、現在はノキア保有者がずいぶん少なくなりました。都市部ではアップル、地方やフィーチャーフォンに限るとノキアを好むというような傾向が見られます。

スマホですること、トップは「音楽を聴く」

ベトナム人はスマホでどんな事をしているのでしょうか? 最も多いのが「音楽を聴く」「メッセージング」「ウェブ閲覧」の3つです。特にメッセージングに関してはFacebook Messenger等を使ってスマホで延々とやりとりをしているベトナム人をよく見かけます。

ベトナム人はスマホ購入にしっかりお金をかけますが、所得がそれほど多くないため、その他の電子機器を更に買う余裕はありません。そこで「音楽を聴く」「写真を撮る」「ゲームをする」など様々な目的でスマホ1台が使い倒されることになります。ベトナムではスマホの普及に伴い、これらの専用機器市場が急速に縮小しています。

スマートフォンはこれからもより多機能、高性能になっていきますので、スマホ1台でのマルチ利用はベトナムで更に進んでいくことになると思います。

株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。

NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。

2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中

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