データでわかるベトナム

【第69回】ベトナム人の好きな国内旅行先は?

2023年08月01日公開

コロナ以後、ベトナム人の国内旅行需要が高まっています。ソーシャルディスタンス期間に旅行が制限されていた反動に加えて、ベトナム人が余暇を楽しむようになっていることが背景にあるかと思います。今回はベトナム人の国内旅行について調査をしてみました。

ホーチミン・ハノイ在住の20歳〜39歳に対しておこなった当社の調査によると、回答者の49%が3ヶ月に1回の国内旅行を行い、3割が2ヶ月ごとに旅行に行っています(社員旅行、ビジネス用途を除く)。旅行の頻度は、若者(20-29歳)と高収入者の間で高くなっています。

人気のある国内旅行先のトップ5は、ダナン(43%)、フーコック(39%)、ダラット(37%)、サパ(29%)、ホイアン(27%)となっています。

属性別の目的地人気を見ると、それぞれの都市の特長がより明確化してきます。ダナンとフーコックは、最も人気のある旅行地ですが、ダナンは割と全体的に支持が高いのに対して、フーコックの支持者は富裕層が多めです。フーコックとサパは富裕層に人気で、ダナン・ダラット・ホイアンは多くの層から人気があります。

ベトナム人が国内の旅行地を選択する決め手は「良い自然(66%)」、「良い/ユニークな文化(56%)」、「良い食事の選択(55%)」などになっています。ホーチミン・ハノイのような都市在住者にとって、「自然を楽しむこと」「その土地の食を楽しむこと」が2大旅行要素となっています。

旅行地ごとに選択理由を掘り下げていくと、下記の形になります。ベトナムの旅行地はそれぞれに独自の訪問理由があるようです。

  • ダナン/ニャチャン:ベトナム人がビーチライフを楽しむ場所。リラックス要素は少なめ。
  • フーコック:ビーチライフとエンターテイメントの両方を楽しめる稀有な場所
  • ダラット/サパ:豊富な自然の中でリラックスするための旅行地。
  • ホイアン:ユニークな文化と食、歴史などの要素が組み合わさったユニークな旅行地
  • ハノイ(HCM在住者の視点):地域独自の文化や料理が楽しめる場所
  • ホーチミン(ハノイ人の間で):様々な食の選択肢とエンターテイメントが豊富な旅行地

株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。

NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。

2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中

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